Wednesday, May 7, 2008

視覚と四角

Coffee plant
Coffee plant
見つめろ、感じろ、捉えろ。

ものを見るということは能動的な行為である。
人間はものを見るときただ目に入ってきた光を脳に送るだけでは
ものを見ることはできない。その視神経からの情報を脳内で処理して
初めて映像になる、らしい。
ちょうどCCDからの出力をデモザイクしてフルカラー画像を作るデジカメ
のプロセスを考えればしっくりくるのだろうか。
見るという行為に必然的に人間の主観、無意識なる情報処理が挟まっている。

おそらく視覚に限らず、脳への入力はすべてそうなんだろう。
僕が「聞こえてはいるけど、何を言ってるのかわからない」
聴覚の持ち主なのも僕の脳内処理が原因なわけだ。やはりソフトウェア。

3か月前ぐらいに落としたFujica Rapid S。
ラピッドカートリッジ2個が目的だったから本体はほったらかしに
してたんだけど、ちょっとレンズ銘板はがしてみたら
レンズが簡単に清掃できたんで、使ってみる。
ファインダーもついでに掃除してすっきり見やすい。
1群1枚のレンズ40mmF11でピント固定(3mぐらいらしい)、絞り固定、
シャッター2速(1/30, 1/125)、巻き上げはギアという
写るんですとトイカメラの祖先のようなスペック。
さてはて写りはどんなものなんだろうか?

Rapid Sは国産初のラピッド(システムの)カメラらしいのだけど
そもそもはラピッドシステムの親元アグファの ISO-Rapid I という
カメラを基にしているようです。発売は両方1965年だけど
ISO-Rapidがたぶん先? スペックはほとんど同じ。
24x24mmのフォーマットで普通より望遠寄りの標準40mm。
ピント固定、絞り固定、シャッター2速。ギア巻き上げ。全部同じ。
40mmは画角で計算するとライカ版で50mm相当。かなり狭い。
ピント固定だから広角な方が画質的には有利なはずだけど
当時は1枚レンズで広角を実現する方法がなかったのだろうか。
造りもプラスチッキーで必要最小限のコストで作られている感はある。

しかしラピッドカメラの人気のなさはすごい。
ネット上の情報も全然ないし。
詰め替えさえできれば135フィルムで24x24mmのスクエアフォーマットで撮れる
数少ないカメラなんだけど。

ちなみに上の画像はMinolta 24rapid。
絞ればそこそこ写る。

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